大河ドラマ 第46作 『風林火山』武田軍の孤高の軍師・山本勘助。

甲斐の虎・武田信玄こそ唯一の覇者と信じた男が天下取りの夢を賭けて様々な軍略をめぐらせる。

【収録内容】■第1回『隻眼の男』山本勘助は兵法を極めんと諸国を修行する浪人。

天文4(1535)年、甲斐の武田信虎と駿河の今川家との合戦のさなか、勘助は逃げ落ちた侍に襲われている農民の娘ミツを救いだす。

■第2回『さらば故郷』武田家の武将の首を持って15年ぶりに勘助は三河国牛窪に帰った。

首を手みやげに仕官を果たしたあかつきには養子に入った大林家の家督を継ぐ決意だった。

だが戻ってみると養父母の間には実の子が。

しかも勘助が討ち取った首にもかかわらず隙を見て奪った養父母は実子の殊勲として届けるありさま。

勘助は大林家に別れを告げ故郷の駿河に向かう。

そこで今川家の内紛の秘密を知った勘助は意外な者から命を狙われる。

■第3回『摩利支天の妻』仕官がかなわず失意の勘助が向かったのは甲斐国。

妊娠したミツと再会した勘助は「誰の子ともわからぬ」と冷たく突き放すものの次第にミツとの暮らしに安息を見いだしていく。

そんな折、狩りに出かけた信虎が獲物をとれずいら立って、偶然その場に居合わせた娘に矢を向ける。

その娘はミツだった…。

■第4回『復讐の鬼』勘助が思いを寄せるミツが、武田信虎の手によって殺された。

復讐心に燃える勘助は武田の重臣の板垣信方に対して斬りかかる。

板垣から勘助の話を聞いた晴信は内密で勘助を呼ぶように命じる。

父の蛮行に衝撃を受けていた晴信は、初対面の勘助に「恨みを捨てて大望を抱け」と説きふせる。

武田家の間者となった勘助は板垣の命で風雲急を告げる駿河に向かう。

■第5回『駿河大乱』勘助が向かった駿河の今川家では家督争いが起きていた。

勘助は寿桂尼を襲撃から助け出して信頼を勝ち取る。

一方、寿桂尼と対立する福島越前守は武田の援軍を頼みに宣戦布告。

勘助の真の狙いはミツの復しゅうのために武田を迎え撃つことにあった。

■第6回『仕官への道』「花倉の乱」は終わった。

今川義元と名を改めた梅岳承芳は貢献した勘助の仕官を認めなかった。

武田家と今川家の同盟の証として京より下った公家の娘の三条夫人と武田晴信の結婚が成立した。

政略結婚ではあったが三条夫人に晴信は好感を覚える。

仕官の道を求めて新たな主を探す旅に出た勘助は小田原を治める北条氏嫡男の北条氏康に出会う。

■第7回『晴信初陣』北条氏康に仕官を願い出た勘助だったが、武田への復しゅうに執着する勘助を氏康は受け入れなかった。

甲斐では武田信虎が信濃侵攻を宣言し、嫡男の晴信の初陣が決まった。

北条に断られた勘助は次に向かった信濃で真田幸隆と出会う。

天文5年11月、晴信の初陣となる信濃出陣を知った勘助は、真田の使者として武田が攻め寄せる海ノ口城へ向かう。

■第8回『奇襲!海ノ口』勘助の姿が武田に包囲された海ノ口城内にあった。

城主から求められた勘助は守りの策を次々に打ち出して武田の攻めを防ぐ。

一方、初陣の晴信は後方に置かれたまま戦に参加することはなかった。

兵糧も尽きかけたところに雪が降ってきて、武田勢はついに撤退を決断。

撤退を知った城兵たちは安堵して喜ぶが、勘助だけは油断は禁物と考えていた。

そのとき撤退と見せかけた晴信の軍勢が猛然と城に攻め込んでくきた。

■第9回『勘助討たれる』武田晴信は奇襲で海ノ口城を奪った。

晴信は死を覚悟して進み出た勘助の首に刃をあて「偽軍師、山本勘助が首を討ち取った」と宣言する。

天文9年(1540)、信州の諏訪家と同盟を結んだ武田家から晴信の妹の禰々が諏訪家当主の諏訪頼重に嫁ぐ。

そして武田家当主の信虎は嫡男の晴信を駿河に追放する意思を明確に打ち出す。

■第10回『晴信謀反』晴信は父であり武田家の当主でもある信虎を駿河へ追放することを決意。

重臣の板垣信方はひそかに家臣団の説得を始める。

晴信から父の追放に関する書状を受け取った今川義元は父と息子どちらの味方をするか思案する。

やがて晴信の謀略を知らない信虎は駿河に向かって出発。

追放を知って怒り狂うであろう信虎を駿府に連行する大役には勘助に白羽の矢が立つ。

■第11回『信虎追放』晴信は父の信虎の追放を重臣一同の前で明らかにした。

信虎の寵愛を受けていた弟の信繁からも決断を支持された晴信は晴れて武田家の当主に就く。

追放されたことを知らぬ信虎は甲斐と駿河の国境で晴信から追放を宣言される。

そこに今川の使者として信虎を駿府に連れ帰ることを命じられた勘助が現れた。

ミツを殺されて依頼、信虎に恨みを抱いていた勘助は突如として信虎に襲いかかる。

■第12回『勘助仕官』浪人仲間の青木大膳から武田家重臣の板垣信方が駿府を訪れると聞き、勘助は策を思いつく。

「青木に板垣を襲撃させ、その場を勘助が救い、その恩を売って武田に仕官する」という勘助の策だった。

甲斐の若き国主となった晴信は勘助をいきなり二百貫の高禄で召し抱える。

あまりの厚遇に納得の行かない重臣の甘利虎泰は勘助の実力を知ろうと剣術の勝負を仕掛ける。

■第13回『招かれざる男』勘助は武田家一の猛将として知られる原虎胤から真剣の勝負を挑まれる。

勘助は策をめぐらして、戦わずして勝利を収める。

これを機に晴信や武田家重臣たちから勘助の知略は認められていく。

しかし正室の三条夫人は勘助の存在に不吉な影を感じ取る。

笑い飛ばす晴信であったが、やがて夫人の不安は現実のものとなってしまう。

■第14回『孫子の旗』家督を継いだばかりの晴信を若輩と侮った関東管領の軍が侵入してきた。

信濃の武田領は同盟していたはずの諏訪頼重と関東管領に奪われてしまう。

勘助は諏訪攻めの謀略を練るため向かった諏訪で、運命の女性となる由布姫の姿を初めて目にする。

新生した武田家の象徴として新たな旗印。

晴信が選んだのは孫子の言葉を記した「風林火山」の旗だった。

■第15回『諏訪攻め』勘助は諏訪を攻めるよう晴信に進言する。

諏訪氏の同族の高遠頼継とひそかに通じて諏訪を挟み撃ちにするというのが勘助の策である。

諏訪頼重は予想していなかった晴信の攻撃に、少ない兵での籠城を強いられる。

晴信の妹であり頼重の妻である禰々は激しく動揺する。

由布姫は「武田は裏切り者」と禰々を責め立てる。

■第16回『運命の出会い』降伏した諏訪頼重と妻の禰々は勘助によって甲府に護送される。

晴信の命で頼重は甲府にて切腹となった。

板垣と勘助は残党を降伏させるため諏訪に出陣する。

勘助が踏み込むと、城中に由布姫がいた。

「生きてこの世を見てみたい」と叫ぶ姫の気高さに勘助は一瞬にして心を奪われる。

■第17回『姫の涙』勘助は由布姫を逃がすことを決意する。

一方、姫に興味を抱いた晴信は由布姫を生かすために側室として迎え入れる意向を示す。

逃げた由布姫は道中で浪人に襲われたところを勘助に救われる。

晴信の思いを知った勘助が由布姫を連れ戻しにきたのだった。

勘助は「浪人を雇ったのは自分だ」と嘘をつき、姫の憎しみを晴信から自分に向かわせるよう仕向ける。

■第18回『生か死か』由布姫は諏訪から甲府に護送された。

晴信は姫を側室に迎えることを宣言する。

重臣たちは反対するが勘助はただ一人賛成する。

勘助は姫の説得を試みるが「仇敵の武田の側室となるくらいなら自害する」と断られる。

重臣の甘利虎泰は姫に自害を迫るが、駆けつけた勘助が阻む。

三条夫人も姫のもとを訪れて厳しい言葉をぶつける。

■第19回『呪いの笛』由布姫は勘助の思惑どおり、晴信の側室となることを承諾した。

三条夫人は、京の笛を由布姫に渡して、「晴信に聴かせるように」と頭を下げる。

そのころ姫の心を動かすことに成功したと信じた勘助は、早くも次の戦の策を練るため信濃に向かう。

しかし武田への恨みをいまだに胸の奥に隠し持っていた由布姫は、いきなり懐剣で晴信に斬りかかる。

■第20回『軍師誕生』天文12(1543)年9月。

武田勢は信濃の長窪城を包囲した。

勘助は内応者を使って瞬く間に城を落とす。

策が当たった勘助は晴信からついに武田家軍師として認められた。

側室となった由布姫はまったく晴信に心を開かず勘助を困惑させる。

そのころ信濃の猛将として知られる村上義清が武田討伐に立ち上がる。

■第21回『消えた姫』由布姫の奇矯な言動に武田家中に波紋が広がる中、あくまでも姫をかばう勘助は重臣たちから激しく非難される。

「そなたはもう武田家の人間」と大井夫人から諭されるが姫は泣き崩れるばかり。

晴信は姫を諏訪に戻すことを決断する。

しかし諏訪への道中、由布姫は隙を見て逃げ出してしまう。

ようやく姫を見つけた勘助が聞いた姫の心の内は意外なものであった。

■第22回『三国激突』由布姫が懐妊して勘助は我がことのように喜ぶ。

同じころ、晴信のもとを今川家軍師の雪斎が訪れ、武田・今川の同盟に基づき駿河への出兵を求めてきた。

「北条氏康をともに討って欲しい」との要請に、出兵が得策でないとみた勘助は今川と北条を和解させるために駿河へ向かう。

そこで勘助は9年ぶりに今川義元と再会する。

■第23回『河越夜戦』勘助は北条氏康の援軍として武蔵国の河越城に向かうが、城は関東管領の上杉憲政の大軍に包囲されていて敗色濃厚であった。

武蔵国に出向いた勘助の真の狙い。

それは上杉家に仕える真田幸隆を武田へ仕えるよう説得することにあった。

勘助は敵陣に潜り込んで幸隆を探しあてるが幸隆から仇敵の武田に仕えることを拒絶されてしまう。

劣勢に立たされていた北条氏康は戦況を好転させるべく夜襲を決意する。

■第24回『越後の龍』河越の夜戦の際に鉄砲で撃たれた勘助は真田幸隆に命を救われ、上野国の寺で傷を癒やしていた。

幸隆は勘助の勧めに従って武田への仕官を決意するが、妻の忍芽は敵への士官に猛反対する。

諏訪に目を移すと、由布姫が後の勝頼となる四郎を出産。

また越後では長尾景虎が頭角を現しつつあった。

■第25回『非情の掟』由布姫と晴信のあいだに産まれた四郎を諏訪家の跡継ぎにするために勘助が動く。

諏訪家嫡男の寅王丸を出家させて駿河に仕える雪斎に預けようと画策する。

正室の三条夫人は「四郎太郎がいつか武田家の家督争いを起こすのではないか」と心配する。

そのころ当主として国づくりを進める晴信は新しい甲斐のため法律の制定に着手する。

■第26回『苦い勝利』信濃国の志賀城主の笠原清繁が武田に向けて兵を挙げた。

信濃がいつまでも治まらないことに晴信はいらだつ。

笠原を支援する関東管領の軍が武田の出陣にあわせて信濃に侵入してきたが、板垣が迎え撃ち大勝を収める。

志賀城の降伏を促すよう進言する勘助に対して「降伏させるにしても脅しが必要」という晴信は討ち取った将兵の首を志賀城の周りに並べるよう命令する。

■第27回『最強の敵』志賀城を強引に攻め落とした晴信は重臣を集め、村上義清との戦いを宣言する。

勘助は暗に諌めるが、晴信にはその言葉は届かなかった。

合戦の続く日々に領内からも不満が高まり、このまま信濃最強の村上と戦うことに板垣は不安を覚える。

重臣の甘利が敵の村上に面談を求める。

その理由は驚くべきものだった。

甲斐のため武田を裏切るという甘利の真意とは…。

【出演】内野聖陽、市川亀治郎、Gackt、柴本 幸 ほか原作:井上 靖 「風林火山」より脚本:大森寿美男音楽:千住 明【特典映像】・プレマップ(内野聖陽・市川亀治郎・Gackt ほか)・ノンクレジットオープニング○2007年 放送*DVD7枚組*収録時間:本編1216分

レビュー件数0
レビュー平均0
ショップ NHKスクエア DVD・CD館
税込価格 19,800円